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前回の第一弾に続き、インタビューをお送りしていきます。
前回のインタビューでは、AG03/06、ゲーム配信に特化したZG01についてお話を聞きましたが、今回はAGシリーズラインナップのフラッグシップモデルである、AG08についてお話を伺いました。
- 1 YAMAHA AG08開発ストーリーインタビュー
- 1.1 AG08の開発のきっかけについて教えてください
- 1.2 AG03はユーザーの需要に応える方向性だったのが、AG08はその豊富な機能面からインスピレーションを得られるような機材ですね
- 1.3 市場で求められている以外の機能を実装したっていうのはありますか?
- 1.4 AG08の開発において、開発が難航した点があればお聞かせいただきたいです
- 1.5 かなりコストかかってますよね
- 1.6 他に追加するものが無いというくらい機能満載ですね
- 1.7 AG08リリース時の市場の反応はいかがでしたか?
- 1.8 開発段階では液晶つけようっていう話もあったんでしょうか?
- 1.9 AG03と比較して音のクオリティに違いはありますか?
- 1.10 AG08を導入することで、更なるクオリティアップにつながりそうですね
- 1.11 オールインワンなAG08にアップグレードすることで、余計なものを買わなくて良いっていうのもありますよね
- 1.12 AG08は、今後どのようなポジションを目指していきますか?
- 1.13 はじめはAG03から、という方が多いと思いますが、AG08から入ると買い換える必要はないですね
- 1.14 ちなみに、ZG01のハイエンド機が登場する可能性はあるんでしょうか?
- 1.15 可能性はある、ということですね
- 1.16 ゲーム配信市場も盛り上がっているので、その文化に沿って新しい機能が必要になるかもしれませんね
- 1.17 最後に、ユーザーにコメントをお願いします
- 2 まとめ
- 3 製品の購入はこちら
YAMAHA AG08開発ストーリーインタビュー
AG08の開発のきっかけについて教えてください
白井氏:開発を開始した当時、配信スタイルの多様化が始まり、配信者のデスクには効果音を出すサンプラーやボイスチェンジャーなどがが置かれており、AGシリーズに外付けされた形で活用されていました。
さらに、デスク上には配信用のスマホ、BGM再生やポン出し用のスマホ、コメント見る用のスマホも置かれるようになり、大変な環境になってきた状況を見てきました。
そういったハイエンドのユーザーさんに対して、AGの良さを持ったソリューションを提供できないかな、ということが開発を開始したきっかけとなり、音まわりをまとめたオールインワン的な仕様になっています。
AG03はユーザーの需要に応える方向性だったのが、AG08はその豊富な機能面からインスピレーションを得られるような機材ですね
白井氏:そうですね。配信スタイルとしてVTuber勢も登場したこともあり、ボイスチェンジャーを搭載しました。エフェクトもリバーブだけではなく、ディレイも搭載し、より高度な表現に対応しました。
チャンネル1の部分は、EQやコンプなど含めたそれらの設定をプリセットとして4つまで保存できるので、シーンによって声色やエフェクトを瞬時に変更できるようになっています。
例えば、配信中にギフトをもらったときや応援・ありがとうのメッセージをいただいた時にスペシャルなリアクションとして特別なリバーブかけたいといった時にも、ポンと設定を変え、また元に戻すということが瞬時にできます。
友定氏:または、一つの配信の中でしゃべっている時と、歌っている時で声の音質設定をそれぞれ作り込むことにも活用できます。
市場で求められている以外の機能を実装したっていうのはありますか?
白井氏:今回はAGシリーズの直感的な操作体系をキープしながら配信者のお困りごとを解決することに集中し、新機能や提案型の機能は多くはありません。
AGシリーズのUXデザインコンセプトである、パネルを見れば基本的なルーティングや設定がわかることを踏襲しています。例えば3/4・5/6・7/8チャンネルにはストリーミングON/OFFのスイッチがありますが、これはAG03/06のストリーミングアウトの切替スイッチがベースになっています。
AG08の開発において、開発が難航した点があればお聞かせいただきたいです
白井氏:直感的な操作をキープしつつ、オールインワンにするためのパネルレイアウトにはかなり時間をかけました。
また、LEDを随所に使用しているのですが、隣のLEDレンズに光が漏れしないような構造にするため、機構設計の担当者がかなり苦労したと思います。LEDの数も多く、光り方を揃えるのにも時間がかかりました。
かなりコストかかってますよね
白井氏:そうですね。完成品はスッキリと見えるんですけど、開発しているときは何度も何度もやり直しました。
あとは、USBのドライバーについて、AG08は、PCから見ると複数のデバイスが接続されているように見える仕様ですが、その部分はヤマハとしてあまり経験値がなかったので、苦労した部分ではありました。
ドライバーはやはり安定第一なので、機能を追加することで不安定にならないよう、きちんと安定性をキープしながら機能追加をする部分には注意しました。
他に追加するものが無いというくらい機能満載ですね
白井氏:何とかなりましたね(笑)
友定氏:あと、LEDの明るさを変更できる輝度調整機能も搭載しています。これはヤマハの業務用ミキサーでもある機能で、そこで培ったノウハウを活かして、光漏れがないようにしつつ、調整出来るようにしました。
AG08リリース時の市場の反応はいかがでしたか?
滝澤氏:定価で、88,000円税抜と、AG03mk2と比べて高価な製品なのですが、我々が心配をよそに市場から多くの好意的な反響を頂きました。「待ってました!」という声が非常に多く、発売時は入手しにくい状況となってしまいご迷惑をおかけいたしました。
また発表時に寄せられたご意見で印象的だった中に、「AG08には本体に液晶画面を搭載していない」というお話がございました。
こちらはAGシリーズのコンセプトにある、直感的に操作可能な部分はフロントパネルに(見えるところに)出ており、”すぐにわかる”というアイデンティティが詰め込まれているためでもあります。
開発段階では液晶つけようっていう話もあったんでしょうか?
白井氏:まったくなかったです。通常のデジタルミキサーでは、液晶画面でメニューを表示したりEQをコントロールしたりできるものが多いですが、それが配信環境では逆に足かせにもなると考え、パネル上はシンプルにした方が良いと判断しました。また液晶画面搭載は価格も上がってしまうこともあり、無しで進めました。
AG03と比較して音のクオリティに違いはありますか?
白井氏:スペック的に大きく変わらず、ヘッドアンプの方式も基本的にはAG03/06などで使われているD-PREを採用しています。
ただし、AG03/06と違って本体の電源にも余裕がありますし、AG08は中身がフルデジタルミキサーなので、前回お話した、AG03/06のAD/DAが一回多いという点もAG08はありません。最終的な音質調整もさらにこだわったため、結果としてフラッグシップにふさわしい音質になっています。
AG08を導入することで、更なるクオリティアップにつながりそうですね
白井氏:はい。配信をしばらくやった上で「もっとこういう演出をしたい」といった要求が出てきたときに、ご検討の一つに入れて頂けると嬉しいです。
友定氏:経験を積まれている配信者の方ですと、他の配信者と差別化したいという要望も出てくると思います。そのヒントがこのAG08に詰まっていると言える思います。
オールインワンなAG08にアップグレードすることで、余計なものを買わなくて良いっていうのもありますよね
白井氏:別々の機器を追加したときのケーブルや設定などをする必要がなく、トラブルも少なくなる事もオールインワンならではのメリットだと思います。
AG08は、今後どのようなポジションを目指していきますか?
白井氏:製品としてやはり配信者の方がリアルタイムで使用する際に「一番使いやすい」というところはキープして行きたいなと思ってます。
はじめはAG03から、という方が多いと思いますが、AG08から入ると買い換える必要はないですね
白井氏:AG08を導入したからには配信を続けないとという、背水の陣で頑張るみたいな(笑)
ちなみに、ZG01のハイエンド機が登場する可能性はあるんでしょうか?
白井氏:常に市場を見ながら新商品のアイデアを考えているので、お客様を見て必要だというのがあれば、そういう商品をどんどん出していくつもりではいます。
可能性はある、ということですね
白井氏:現時点では是とも非とも言えないのがメーカーなんですけれども(笑)必要があればどんどん開発していきます。
ゲーム配信市場も盛り上がっているので、その文化に沿って新しい機能が必要になるかもしれませんね
白井氏:はい、そういったところはアンテナ高く見ています。
最後に、ユーザーにコメントをお願いします
白井氏:特にこのAGシリーズ、ZGシリーズは、お客様に向き合って作ってきたという自負があります。今後もお客様、コミュニティの皆様と一緒に同じ方向を向いていきたいなって思っています。
友定氏:AGシリーズをご愛用いただき、またそれをご紹介頂いた方達には大変感謝しています。皆様に愛されている製品になっているんだなと日々実感しております。今後も引き続きよろしくお願いします。
滝澤氏:配信を始める方や配信環境改善のファーストチョイスの機会に上がる事、さらに「YAMAHA AGシリーズを選んでよかった」と安心感を与えられることを目指していきたいと思います。
まとめ
2回に分けてお届けしたAGシリーズ、ZGシリーズのインタビューは、大変中身の濃い充実したお話を聞くことが出来たのではないかと思います。
開発やマーケティングの現場の声を直接聞くことで、プロダクトに対する情熱や、ユーザーファーストで開発にあたっている姿勢など、日本が誇るヤマハという巨大メーカーの思想の一端を垣間見る事ができたのではないかと。
配信をこれから始めてみたいという方はもちろん、グレードアップしたいという方も是非、ヤマハの製品を試してみてはいかがでしょうか。
ではでは。
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